2026年5月23日 更新(2026年4月11日 公開)
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目次
「賃貸と持ち家、どっちが得なのか」は多くの方が悩むテーマです。
結論から言うと、「どちらが正解」というものはありません。
大切なのは、それぞれにかかるコストとメリット・デメリットを正しく理解したうえで、自分のライフスタイルに合った選択をすることです。
持ち家にかかるコスト
持ち家は住宅ローンだけではなく、さまざまなコストがかかります。
| 費用 | タイミング | 目安 |
|---|---|---|
| 住宅ローン | 毎月 | 借入額・金利・返済期間による |
| 固定資産税 | 毎年 | 評価額の1.4%(標準税率) |
| 管理費・修繕積立金 | 毎月(マンション) | 月2〜4万円程度 |
| 修繕費 | 随時(戸建て) | 10〜20年ごとに100〜300万円 |
| 火災保険・地震保険 | 毎年 | 年1〜5万円程度 |
| 諸費用(購入時) | 初回のみ | 物件価格の5〜10% |
住宅ローンの返済額だけで判断せず、これらの維持費まで含めて資金計画を立てることが大切です。
●住宅ローンの現状
住宅ローンの返済期間は35年以内が一般的ですが、近年は「35年超」の超長期ローンを選ぶ人も約25.5%に増えています。
返済期間を延ばすと毎月の負担は下がる一方、総返済額と完済年齢は上がる点に注意が必要です。
住宅ローン控除を利用すると、借入金の年末残高に応じた金額が所得税から控除されます。
●見落としがちなコスト
マンションの場合、大規模修繕工事では一戸あたり100万〜250万円程度の費用がかかることがあります。
戸建ての場合も外壁塗装・屋根修理などの修繕費を自分で積み立てておく必要があります。
賃貸にかかるコスト
賃貸は毎月の家賃以外にもコストがあります。
| 費用 | タイミング | 目安 |
|---|---|---|
| 家賃 | 毎月 | 地域・間取りによる |
| 管理費・共益費 | 毎月 | 月3,000〜10,000円程度 |
| 更新料 | 2年ごと | 家賃の1〜2か月分 |
| 敷金・礼金 | 入居時 | 各0〜2か月分 |
| 引越し費用 | 入居・退去時 | 5〜15万円程度 |
| 火災保険 | 毎年 | 年5,000〜15,000円程度 |
賃貸は修繕費や固定資産税がかからない代わりに、何年住んでも家賃を払い続ける必要があります。
持ち家のメリット・デメリット
●持ち家のメリット
住宅ローン完済後は住居費が大幅に下がる
ローンを完済すれば、毎月の住居費は固定資産税・管理費・修繕積立金のみになります。老後の住居費を抑えたい方には大きなメリットです。
自分の資産になる
住宅ローンの返済はそのまま資産形成になります。将来的に売却したり、子どもに相続することもできます。
自由にリフォーム・カスタマイズできる
壁紙の変更、間取りの変更、ペットの飼育など、自分の好みに合わせた暮らしができます。
●持ち家のデメリット
簡単に引っ越せない
転勤・転職・家族構成の変化があっても、簡単に住み替えることができません。売却には時間と費用がかかります。
維持費が継続的にかかる
固定資産税、修繕費、管理費など、ローン以外のコストが毎年発生します。
資産価値が下がるリスクがある
不動産価格は経済状況や地域の人口動態によって変動します。購入時より価値が下がる可能性もあります。
賃貸のメリット・デメリット
●賃貸のメリット
ライフスタイルの変化に柔軟に対応できる
転勤・転職・結婚・離婚・子どもの独立など、ライフステージの変化に合わせて住む場所や間取りを自由に変えられます。
修繕費・固定資産税がかからない
建物の修繕は大家さんの負担です。固定資産税も支払う必要がありません。
初期費用が少ない
敷金・礼金・引越し費用で済むため、持ち家の頭金や諸費用と比べて初期費用が圧倒的に少ないです。
●賃貸のデメリット
家賃を払い続けても資産にならない
いくら家賃を払っても自分のものにはなりません。老後も家賃の支払いが続きます。
老後の住居確保に不安がある
高齢になると賃貸契約の審査が厳しくなる場合があります。
リフォームや設備変更の自由度が低い
原則として大家さんの許可が必要で、退去時に原状回復が求められます。
ライフスタイル別おすすめ
どちらが向いているかは、ライフスタイルや将来の計画によって異なります。
| こんな方に | おすすめ |
|---|---|
| 転勤・転職の可能性がある | 賃貸 |
| ライフスタイルが変わりやすい | 賃貸 |
| 初期費用を抑えたい | 賃貸 |
| 老後の住居費を抑えたい | 持ち家 |
| 住む場所が長期間変わらない | 持ち家 |
| 自由にリフォームしたい | 持ち家 |
ただし、これはあくまで傾向です。同じ「転勤あり」でも、いずれ戻る場所が決まっているなら持ち家という選択もあります。
生涯コストで比べるとどうなる?
持ち家と賃貸を生涯コストで比べると、実は大きな差がつきにくいといわれます。
持ち家はローンや修繕費で先にお金がかかりますが、完済後は住居費がぐっと下がります。一方、賃貸は毎月の負担は一定でも、住み続ける限り家賃が一生かかります。
たとえば同じ地域に同じ期間住み続けると、生涯の住居費はどちらも数千万円規模になり、最終的な差は条件しだいで数百万円程度に収まることもあります。
●差がつきやすいのは「老後の住居費」
差が出るのは、ローンを完済した後の住居費です。持ち家は完済すれば固定資産税や修繕費だけで住み続けられますが、賃貸は老後も家賃を払い続けます。
住む期間が長いほど、この差は大きくなります。
●金利と住宅ローン控除も影響する
住宅ローンの金利が低く、住宅ローン控除が使える間は、持ち家のコスト負担は軽くなります。逆に金利が上がる局面では、賃貸の身軽さが生きてきます。
判断で見落としがちな3つの視点
損得だけでなく、次の視点も判断材料に加えると後悔しにくくなります。
●団信は生命保険の代わりになる
住宅ローンを組むと、多くの場合「団体信用生命保険(団信)」に加入します。
契約者が亡くなるとローン残債がゼロになるため、家族に住まいを残せる保険の役割も果たします。
ただし、健康状態によっては団信に入れず、ローンを組みにくいこともあります。
●持ち家は「立地」で価値が大きく変わる
同じ持ち家でも、立地によって将来の資産価値は大きく異なります。売ったり貸したりする可能性があるなら、価値が下がりにくい立地を選ぶことが重要です。
●賃貸は「老後の住まい」を早めに考える
高齢になると賃貸契約の審査が通りにくくなることがあります。ずっと賃貸でいくなら、高齢でも借りやすい物件やサービスを早めに調べておくと安心です。
まとめ
賃貸と持ち家に「絶対的な正解」はありません。自分のライフスタイル・将来の計画・経済状況を踏まえて判断しましょう。
この記事のまとめ
- 持ち家:ローン完済後は住居費が下がるが、修繕費・固定資産税が継続的にかかる
- 賃貸:柔軟に住み替えできるが、家賃を払い続けても資産にならない
- 転勤や転職の可能性がある方は賃貸が向いている
- 長期間住む場所が決まっている方は持ち家が向いている
- どちらを選んでも、住居費は手取りの25〜30%以内に抑えるのが目安
賃貸か持ち家かは、お金の損得だけでなく、これからの暮らし方で選ぶものです。
まずは自分が10年後・20年後にどこでどう暮らしたいかをイメージして、それに合うほうを選んでみてください。
住まいの火災保険を見直したい方は火災保険・自動車保険で損しない、老後の住居費まで含めて考えたい方は老後資金はいくら必要?もあわせてご覧ください。


