2026年5月23日 更新(2026年4月22日 公開)
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目次
副業を始めた会社員にとって、最初にぶつかるのが「確定申告は青色申告と白色申告のどちらがいいの?」という疑問です。
結論から言うと、年間の副業所得が20万円を超える見込みなら青色申告がおすすめです。最大65万円の特別控除が使えるからです。筆者も副業で青色申告を続けています。
青色申告と白色申告の基本的な違い
青色申告と白色申告は、どちらも確定申告の方法ですが、特典と手間が大きく異なります。
| 項目 | 青色申告 | 白色申告 |
|---|---|---|
| 特別控除 | 最大65万円 | なし |
| 事前手続き | 開業届+青色申告承認申請書 | 不要 |
| 帳簿の記帳方式 | 複式簿記(65万円控除) | 簡易簿記 |
| 提出書類 | 確定申告書+青色申告決算書 | 確定申告書+収支内訳書 |
なお、青色申告ができるのは、副業が「事業所得」と認められる場合です。事業としての継続性や規模が乏しく「雑所得」とみなされると、青色申告(65万円控除)は使えません。副業を事業として続けている記録(帳簿・契約・請求書など)を残しておくことが大切です。
65万円控除を受けるための3つの要件
青色申告で最大65万円の特別控除を受けるには、以下の3つをすべて満たす必要があります。
●複式簿記で記帳
仕訳帳と総勘定元帳を使い、1つの取引を借方と貸方の両方に記録する方式です。会計ソフトを使えばほぼ自動化できます。
●貸借対照表と損益計算書を作成
事業の財産状況と損益を示す2つの帳票を青色申告決算書として税務署に提出します。
●e-Taxでの申告、または電子帳簿保存
65万円控除にはe-Tax申告か電子帳簿保存のどちらかが必須です。紙提出の場合は55万円控除になります。
会計ソフトを使えば複式簿記も自動でつけられるので、ハードルは意外と低いです。
青色申告にすると、いくら節税できるのか
副業所得が年間100万円ある会社員を例に計算してみます。
本業の年収が500万円の場合、所得税率と住民税率を合わせると約30%です。
| 申告方法 | 課税される副業所得額 | 税額(30%) |
|---|---|---|
| 白色申告 | 100万円 | 30万円 |
| 青色申告(65万円控除) | 35万円 | 10.5万円 |
この例では年間19.5万円の節税になります。申告方法を変えるだけで、これだけ違います。
この効果は本業の所得が高い人ほど大きくなります。所得税は累進課税で税率が上がるほど、同じ控除額でも戻ってくる税金が増えるためです。
青色申告を始める手順
●ステップ1:開業届の提出
税務署に「個人事業の開業・廃業等届出書」を提出します。開業日から1ヶ月以内が目安です。e-Taxや郵送でもOK、税務署の窓口なら10分で終わります。
●ステップ2:青色申告承認申請書の提出
開業届と同時に「所得税の青色申告承認申請書」を提出します。これを出さないと白色扱いになるので忘れずに。
申請期限はその年の3月15日まで(または開業から2ヶ月以内)。年の途中で新たに開業した場合は、開業日から2ヶ月以内が提出期限になります。
●ステップ3:会計ソフトの導入
複式簿記を手書きでつけるのは非現実的です。会計ソフトを使えば、銀行口座・クレジットカードと連携して取引が自動で記帳されます。
●ステップ4:日々の記帳と確定申告
収入と支出を会計ソフトに入力していき、年が明けたら2月16日〜3月15日の間に確定申告を行います。
申告が終わったあとも、帳簿や請求書などの書類は原則7年間の保存が必要です。会計ソフトで記帳していれば取引データはそのまま残るため、保存のための特別な手間はかかりません。
青色申告におすすめの会計ソフト3選
ここでは初心者に使いやすい会計ソフトを3つ比較します。料金と使い勝手で選んで問題ありません。
| ソフト | 月額 | 特徴 |
|---|---|---|
| マネーフォワード クラウド確定申告 | 約1,280円〜 | 連携できる金融機関数No.1、副業兼家計管理に最適 |
| freee会計 | 約1,180円〜 | 簿記知識ゼロでも使える、質問に答える形式 |
| やよいの青色申告 オンライン | 約800円〜(初年度無料) | 初年度無料、会計事務所との相性◎ |
●簿記が初めてなら「freee会計」
特に簿記の知識がゼロから始める方や、副業の確定申告が初めての方には、質問に答えていくだけで複式簿記の帳簿が完成するfreee会計がおすすめです。簿記用語に詰まることなく、最短で青色申告の準備を整えられます。![]()
●費用を抑えたいなら「やよいの青色申告オンライン」
一方、できる限り費用を抑えたい方や、まずは1年無料で試してから判断したい方にはやよいの青色申告オンラインがおすすめです。初年度無料で全機能が使えるため、青色申告が自分に合うか確かめてから2年目以降の有料プランに切り替えられます。![]()
●家計簿アプリと連携するなら「マネーフォワード クラウド確定申告」
筆者は普段の家計管理にマネーフォワードMEを使っているため、データの連動性が高いマネーフォワード クラウド確定申告を利用しています。
銀行口座・クレジットカード・証券口座・ASPまで連携できるので、副業の売上集計もほぼ自動化できます。
65万円控除だけじゃない|青色申告の追加メリット
青色申告のメリットは65万円控除だけではありません。副業が育つほど効いてくる特典が3つあります。
●赤字を3年間くりこせる
副業で赤字が出た年は、その損失を翌年以降の3年間にわたって所得から差し引けます。初期投資がかさんだ年の赤字を、黒字化した年の節税に回せるのは大きな強みです。たとえば初年度に機材で20万円の赤字が出ても、翌年以降の黒字と相殺して税負担を抑えられます。
●30万円未満の備品を一括で経費にできる
通常は高額な備品を数年に分けて経費にしますが、青色申告なら1個30万円未満のパソコンや機材を、買った年に全額経費にできます(年間合計300万円まで)。利益が出た年の調整に使えます。
●家族への給与を経費にできる
事業を手伝う家族へ支払う給与を、青色事業専従者給与として経費に計上できます。家族ぐるみで取り組む副業ほど節税効果が大きくなります。
これらの特典はいずれも白色申告にはありません。副業の利益が増えるほど、青色と白色の差は広がっていきます。
白色申告のままでもいいケース
「青色申告が絶対に得」と言いたいところですが、以下のケースでは白色申告でも十分です。
- 副業の年間所得が20万円未満(そもそも確定申告不要)
- 副業を始めた初年度で、収入が少ない
- 忙しくて帳簿をつける時間が全く取れない
ただし、副業が軌道に乗ってきたら青色申告に切り替えるのがおすすめです。切り替えは翌年からしかできないので、早めに開業届と青色申告承認申請書を出しておくのが安全策です。
- 副業所得が年20万円を超えるなら青色申告が有利
- 最大65万円控除で大きく節税できる
- 65万円控除にはe-Tax申告+複式簿記が必須
- 開業届と青色申告承認申請書は開業から2ヶ月以内に提出
- 会計ソフト(マネーフォワード・freee・やよい)を使えば複式簿記のハードルは下がる
迷ったら、まずは開業届と青色申告承認申請書を提出するところから始めてみてください。会計ソフトを使えば、複式簿記の記帳も無理なく続けられます。
そもそも自分に確定申告が必要かどうかを確認したい方は、確定申告が必要な人・不要な人の条件もあわせてご覧ください。


