自営業・フリーランスが6月にやること|住民税・国民健康保険料の通知が届いたら

税金・節税

「6月になると、住民税と国民健康保険料の通知がまとめて届いて、その金額にぎょっとする…」
「会社員時代は給料天引きで意識しなかったけど、自分で払うと負担が重く感じる」

そんなフリーランス・個人事業主の方に向けて、6月に届く通知の読み方・納付の進め方・来年の負担を軽くする方法を整理しました。前年の所得をもとに計算されるので、いま動いておくと来年が楽になります。

通知が届いてから慌てるのではなく、「6月はそういう月」と分かっていれば、資金繰りも気持ちも準備できます。

6月に届く2つの通知

自営業・フリーランスの多くに、6月ごろ次の2つの通知が前後して届きます。

●住民税の納税通知書

前年(1〜12月)の所得をもとに計算された、今年度ぶんの住民税の通知です。会社員は給与天引き(特別徴収)ですが、自営業は自分で納める「普通徴収」になり、通常6月・8月・10月・翌年1月の年4回(または一括)で支払います。

●国民健康保険料(税)の決定通知書

こちらも前年の所得をもとに算定された、今年度分の国民健康保険料の通知です。自治体によって納期は異なりますが、6月ごろから年8〜10回程度に分けて納付するケースが多いです。世帯主宛てに、世帯全員分がまとめて請求されます。

どちらも「前年の所得が多いと、今年の負担が大きくなる」という後払いの構造です。事業が好調だった翌年ほど、この時期の支払いが重くなる点は意識しておくと安心です。

住民税の納付(一括 or 4分割)

●納付方法を選ぶ

普通徴収の住民税は、同封の納付書を使ってコンビニ・金融機関・口座振替・スマホ決済(自治体が対応していれば)・クレジットカード(同上)などで納められます。口座振替にしておくと払い忘れを防げます。

●一括か分割か

全期分を6月に一括で納めることもできますし、4回に分けて納めることもできます。資金繰りに余裕があれば一括でもよいですが、無理に一括にして手元資金が薄くなるくらいなら、分割で計画的に納めるほうが安全です。

●納期は手帳に書いておく

6月・8月・10月・翌年1月の納期をカレンダーに入れておくと、うっかり延滞して延滞金がつくのを防げます。延滞すると本来払わなくてよいお金が増えてしまうので、ここは確実に押さえておきたいところです。

国民健康保険料の通知の見方と納付

●通知書の構成を確認する

国民健康保険料の通知書には、所得割・均等割・(自治体によっては)平等割といった内訳と、年間の合計額、各納期の金額が書かれています。「医療分」「後期高齢者支援金分」「介護分(40〜64歳の人)」の3つに分かれているのが一般的です。

●納付方法と回数

納期は自治体ごとに違いますが、6月(または7月)から翌年3月にかけて年8〜10回程度に分けて納めるパターンが多いです。こちらも口座振替にしておくと安心です。普通徴収なら、納付書でコンビニ等でも払えます。

●支払いが難しいときは早めに相談

所得が大きく減った、災害にあった、などの事情があれば、減免・分割の相談に応じてもらえる場合があります。滞納してから連絡するより、納期前に役所の国保担当窓口に相談しておくほうが選択肢が広がります。

「思ったより高い」と感じたら

通知の金額に驚いたときは、まず仕組みを思い出すと落ち着いて対応できます。

●「前年の所得」で決まっている

今年の収入がどうあれ、今届いている通知は前年の実績で計算されています。前年が好調だったなら、今年は手元の資金から納めることになります。逆に、今年の所得が下がりそうなら、来年の負担はその分軽くなります。

●計算の前提に間違いがないか確認

確定申告の内容(所得金額・控除)が正しく反映されているか、扶養の人数に誤りがないか、といった点を念のため確認します。気になる点があれば、住民税は市区町村の住民税課、国保は国保担当窓口に問い合わせます。

●「税金・保険料用の口座」を分けておく

毎月の売上から、ざっくり所得の一定割合(人によって変わりますが、所得税・住民税・国保・年金で合わせて2〜3割を目安にする人が多い)を別口座に積み立てておくと、6月の通知が来ても慌てずに済みます。

来年の負担を軽くする方法

住民税も国保も「前年の所得」で決まるので、所得を圧縮する制度を使うと翌年の負担が下がります。代表的な選択肢を整理しました。

制度 節税・節保険料の効果 注意点
青色申告(65万円控除) 所得から最大65万円を控除。住民税・国保にも効く 事前に承認申請が必要。複式簿記・e-Tax等の要件あり
小規模企業共済 掛金が全額所得控除。退職金代わりにもなる 途中解約は元本割れの可能性。掛金は月1,000〜7万円
iDeCo
(個人型確定拠出年金)
掛金が全額所得控除。運用益も非課税 原則60歳まで引き出せない
国民年金基金 / 付加年金 掛金(付加保険料)が控除対象。将来の年金を上乗せ iDeCoと合算で上限あり(基金の場合)
経費の見直し・未計上分の整理 事業に必要な支出を漏れなく計上して所得を適正化 プライベートとの按分は根拠を残す

これらは「来年の6月に届く通知」を軽くするための仕込みです。年末や確定申告期にまとめてやろうとすると間に合わないこともあるので、6月のこのタイミングで「自分はどれを使うか」を決めて、必要な手続き(青色申告の承認申請など)を進めておくとスムーズです。

6月のうちにやっておくと楽なこと

●帳簿の中間チェック

1〜5月ぶんの帳簿を一度見直しておくと、確定申告期の負担がぐっと減ります。会計ソフトを使っているなら、銀行・カードの連携が漏れていないか、未処理の取引がたまっていないかを確認します。

●予定納税の有無を確認する

前年の所得税が一定額以上だった人は、7月と11月に「予定納税」が発生します。6月ごろに税務署から通知が来るので、こちらも資金繰りに織り込んでおきます。

●各種口座振替の設定をまとめる

住民税・国保・国民年金などをこの機会に口座振替に切り替えておくと、以降は払い忘れの心配がなくなります。引き落とし日が集中しないよう、口座残高には少し余裕を持たせておきます。

●「年間の固定的な支出」を一覧化する

住民税・国保・年金・各種共済の年額を一覧にして、毎月いくら積み立てておけば足りるかを計算しておきます。これがあると、好調な月に使いすぎるのを防げます。

まとめ

この記事のまとめ

  • 6月ごろ住民税と国民健康保険料の通知が前後して届く
  • どちらも「前年の所得」ベースの後払い。好調だった翌年ほど重い
  • 住民税は年4回(or一括)、国保は年8〜10回程度。口座振替が安心
  • 金額に驚いたら、計算の前提を確認しつつ、税・保険料用の口座を分ける
  • 来年の負担は青色申告・小規模企業共済・iDeCo・経費見直しで軽くできる
  • 6月のうちに帳簿の中間チェックと予定納税の確認をしておくと楽

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