2026年5月23日 更新(2026年4月6日 公開)
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目次
積立NISAで二大人気のオルカンとS&P500。「結局どっちを選べばいいの?」と迷う人はとても多いです。
結論から言うと、世界中に分散して迷わず1本で持ちたいならオルカン、米国の成長力に集中したいならS&P500が向いています。
基本情報の比較
まずは2本の基本スペックを並べて確認しましょう。
| 比較項目 | オルカン | S&P500 |
|---|---|---|
| 正式名称 | eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) | eMAXIS Slim 米国株式(S&P500) |
| 投資対象 | 全世界株式(約50カ国) | 米国株式500社 |
| 信託報酬 | 年0.05775% | 年0.08140% |
| 米国比率 | 約63% | 100% |
どちらも信託報酬は業界最安水準で、コスト差はごくわずかです。大きな違いは「全世界に分散するか、米国に集中するか」という投資範囲にあります。
※信託報酬は2026年時点。投資信託を保有している間、毎年かかる運用管理費用のことで、保有残高から自動的に差し引かれます。
オルカンの特徴
先進国・新興国を含む約50カ国の株式に投資します。米国が約63%を占めますが、残りは日本・欧州・新興国などに分散されます。
●オルカンのメリット
1本で全世界に分散できるため、特定の国や地域が落ち込んでも影響を抑えられます。
信託報酬は年0.05775%と業界最安水準で、長期保有のコストが非常に低い点も魅力です。
また、各国の組入比率は指数に合わせて自動で調整されるため、自分で資産配分を見直す手間がかからないのも利点です。
●オルカンのデメリット
米国以外が約37%あるため、米国株が好調な時期はS&P500より値上がりが緩やかになることがあります。
新興国を含むぶん、政情が不安定な国の影響を受ける可能性もあります。
実際、過去10年ほどは米国株が世界をリードしてきたため、結果としてS&P500のほうが成績で上回る場面が多くありました。
ただし、将来もどの地域が伸びるかは誰にも分かりません。
●積立シミュレーション(月3万円・年率7%想定)
| 期間 | 元本 | 運用後の資産目安 |
|---|---|---|
| 10年 | 360万円 | 約519万円 |
| 20年 | 720万円 | 約1,563万円 |
| 30年 | 1,080万円 | 約3,660万円 |
※年率7%は全世界株式の長期平均を参考にした想定値です。将来の成果を保証するものではありません。
S&P500の特徴
米国の代表的な企業500社に投資します。
Apple・Microsoft・Amazonなど世界トップ級の企業が中心で、米国経済の成長がそのままリターンに反映されます。
●S&P500のメリット
米国は世界最大の経済大国で、過去数十年にわたり高い成長を続けてきました。500社への投資で分散も効きつつ、高いリターンを期待できます。
信託報酬も年0.08140%と十分な低水準です。値動きがニュースで見る米国市場と連動するため、初心者でも今の状況を把握しやすい面もあります。
●S&P500のデメリット
米国1カ国への集中投資のため、米国経済が低迷したときの影響が大きくなります。
2000年代のITバブル崩壊後のように、10年単位で伸び悩む局面も過去にはありました。
1カ国に集中するぶん値動きは大きくなりやすく、下落局面では資産が一時的に大きく目減りすることもあります。
●積立シミュレーション(月3万円・年率8%想定)
| 期間 | 元本 | 運用後の資産目安 |
|---|---|---|
| 10年 | 360万円 | 約549万円 |
| 20年 | 720万円 | 約1,767万円 |
| 30年 | 1,080万円 | 約4,470万円 |
※年率8%はS&P500の長期平均を参考にした想定値です。将来の成果を保証するものではありません。
タイプ別|どちらが向いている?
ここまでの違いを踏まえ、タイプ別におすすめをまとめました。
| タイプ | おすすめ | 理由 |
|---|---|---|
| とにかく迷いたくない・1本で完結したい | オルカン | 全世界に分散で「世界経済の成長」に乗れる |
| 投資初心者で長期保有が前提 | オルカン | 分散が効いていてリスクを抑えやすい |
| 米国経済の成長を信じている | S&P500 | 世界トップ級の企業500社に集中投資 |
| すでに日本株・先進国株を持っている | S&P500 | 米国への集中が補完になる |
とはいえ、どちらも長期で持てば大きな差にならないケースも多いです。迷ったら、より分散の効くオルカンを選んでおけば大きく外しません。
両方買うのはあり?中身の重なりに注意
「迷うなら両方買えばいい」と思うかもしれませんが、初心者はどちらか1本で十分です。
その理由は、2本の中身が大きく重なっており、両方持っても期待したほど分散が増えないからです。
●中身は大きく重なっている
オルカンは中身の多くが米国株で、その中にはS&P500の主要企業がそのまま含まれています。
つまりオルカンを1本持つだけで、S&P500の主役企業にもしっかり投資できているのです。
●両方買うと米国比率が偏る
オルカンとS&P500を同時に買うと、結果的に米国の比率が高まります。
たとえば半分ずつ積み立てると、米国の比率は全体で約8割に達し、「分散したつもりが米国集中」になりがちです。
せっかく世界に分散したい人ほど逆効果になりやすく、管理する本数も増えるため、まずは1本に絞るほうがすっきりします。
選ぶ前に知っておきたい2つのこと
長く続けるために、最初に知っておきたいポイントが2つあります。
●「年率◯%」は平均で、毎年もらえるわけではない
シミュレーションの年率は、あくまで長期の平均です。実際には大きく増える年もあれば、マイナスになる年もあります。
短期の値動きに一喜一憂せず、長く積み立てることで平均に近づいていきます。
●為替(円高・円安)の影響も受ける
どちらも外貨建ての資産が中心なので、為替の動きで評価額が変わります。
円高のときは評価額が下がることもありますが、長期では値動きの一部と考え、積立を止めないことが大切です。
●新NISAなら利益が非課税でほったらかしでよい
新NISA(つみたて投資枠)で買えば、得られた利益に通常かかる約20%の税金がかかりません。
年に一度の点検も基本は不要で、設定したら淡々と積み立てるだけでよいのが、インデックス投資の強みです。
つみたて投資枠だけでも年間120万円、生涯では最大1,800万円まで非課税で投資でき、長期でじっくり資産を育てられます。
楽天証券で買うなら「楽天・プラス」シリーズがさらにお得
ここまではeMAXIS Slimシリーズを例に説明してきましたが、楽天証券で積み立てるなら、同じ指数に連動する「楽天・プラス」シリーズも有力な選択肢です。
●信託報酬がもう一段低い
楽天・プラス・オールカントリーの信託報酬は年0.0561%、楽天・プラス・S&P500は年0.077%と、それぞれeMAXIS Slim版(0.05775%・0.08140%)をわずかに下回ります。
連動する指数は同じなので、中身は変えずに長期保有のコストをもう一段抑えられます。
●保有しているだけで楽天ポイントが貯まる
これらは楽天証券の「投信残高ポイントプログラム」の対象で、保有残高に応じて毎月楽天ポイントが還元されます。
積み立てて持っているだけでポイントが貯まるため、楽天経済圏を使う人にはとくに相性が良いシリーズです。
さらに楽天カードや楽天キャッシュでの積立にも対応しており、積み立てるたびにもポイントが貯まります。
これから口座を作るなら、楽天証券で楽天・プラスシリーズを積み立てるのが、コストとポイントの両面でお得です。口座開設から積立設定までスマホで完結します。
まとめ
この記事のまとめ
- オルカン:1本で全世界に分散。迷いたくない初心者向き
- S&P500:米国に集中。高いリターンを狙いたい人向き
- 信託報酬の差はごくわずか。違いは「分散か集中か」
- 初心者はどちらか1本でOK。両方持つと米国に偏りやすい
どちらを選んでも、長期・積立・分散という原則を守ることが最も大切です。完璧な正解を探すより、まずは1本選んで積立を始めてみてください。
はじめての積立NISAの全体像は新社会人の積立NISA完全ガイド、NISAとあわせて老後資金も準備するならiDeCo完全ガイドもあわせてご覧ください。


