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「長期・積立・分散」は投資の基本ですが、本当に効果があるのか気になる方も多いと思います。
この記事では、20年間の運用実績データをもとに、定期預金と国際分散投資のリターンを比較します。なぜこの3つの組み合わせが有効なのか、仕組みと初心者向けの始め方をまとめて解説します。
貯金だけでは増えない時代の現実
メガバンクの普通預金金利は年0.001%〜0.02%程度、定期預金でも年0.1%前後です。100万円を1年預けても、利息は数十円〜数百円にしかなりません。
一方で、物価は年2%前後で上昇しています。1年前は100円だったものが、1年後には102円になる感覚です。
預金に置いておくだけでは、実質的にお金の価値が目減りしていきます。
●物価上昇に勝つには年2%以上のリターンが必要
インフレ率が年2%なら、それを上回るリターンを得られなければ資産の実質価値は減ります。預金金利では到底追いつかないため、リスクを取って投資を組み合わせる選択肢が現実的になってきます。
●「投資は怖い」を超えるための考え方
投資には元本割れのリスクがありますが、長期・積立・分散の3つを組み合わせると、リスクを抑えながらリターンを狙えます。実際に、20年単位で運用した場合の実績データには大きな差が出ています。
20年運用の実績データ|定期預金 vs 国内分散 vs 国際分散
毎年同額を積み立てた場合の、20年後の累積リターンを比較したデータがあります。
| 運用方法 | 20年後の累積リターン | 年平均リターン |
|---|---|---|
| 定期預金のみ | 1.32% | 0.1% |
| 国内の株・債券に半分ずつ | 38.0% | 1.9% |
| 国内・先進国・新興国の株・債券に1/6ずつ | 79.9% | 4.0% |
定期預金が20年で1.32%しか増えないのに対し、国際分散投資は79.9%増えています。同じ20年でも、運用方法でこれだけ大きな差がつきます。
毎月3万円を20年積み立てると元本720万円。定期預金なら約729万円ですが、国際分散投資なら約1,295万円で、差額は約566万円にもなります。
なぜ国際分散投資のリターンが高いのか
国内だけに投資するよりも、世界全体に投資した方がリターンが高くなる理由は3つあります。
●世界経済は長期的に成長してきた
20世紀以降の世界全体のGDPは、人口増加と技術革新によって右肩上がりで成長してきました。リーマンショックやコロナショックなど短期的な不況はありました。
それでも5〜10年後には回復し、さらに高い水準に達するパターンが繰り返されています。
●国ごとの成長サイクルを取り込める
日本が低成長期でも、米国や新興国は成長期にあるケースが多いです。複数の国・地域に分散すれば、どこかが伸びる時期に乗ることができます。
たとえば2000年代は米国IT・新興国の成長、2010年代は米国ハイテクが牽引というように、主役は時代ごとに変わります。
●為替の影響もならされる
円高・円安どちらの局面でも、複数通貨に分散していれば為替変動の影響が緩和されます。円安局面では海外資産の円換算価値が上がり、円高局面では海外資産を安く買い増せます。
分散投資の理論|「1つのカゴに卵を盛るな」
投資の世界には「1つのカゴに卵を盛るな」という格言があります。1つの資産に全額投資すると、その資産が下落した時に大きな損失を受けます。
複数の資産に分散すれば、1つが下がっても他でカバーできる可能性が高まります。
●資産の分散
株式・債券・不動産(REIT)など、値動きの異なる資産を組み合わせます。株が下がる局面で債券が上がるなど、互いに補い合う関係がある資産を選ぶのがポイントです。
●地域の分散
国内だけでなく、先進国・新興国にも投資先を広げます。世界経済全体に乗ることで、特定の国の不況リスクを抑えられます。
●時間の分散
一度にまとめて投資せず、毎月など定期的に少しずつ投資します。これが次に解説する「積立投資」につながります。
積立投資(ドル・コスト平均法)の効果
毎月一定額を投資する方法を「ドル・コスト平均法」と呼びます。価格が高いときは少なく、安いときは多く買えるため、平均購入単価を抑えやすい仕組みです。
| 投資方法 | 4ヶ月の投資総額 | 購入口数 | 平均購入単価 |
|---|---|---|---|
| 最初に4万円一括 | 4万円 | 4万口 | 1万円/1万口 |
| 毎月1万円ずつ積立 | 4万円 | 4.5万口 | 約9千円/1万口 |
同じ4万円を投資しても、価格変動のある商品では積立の方が多くの口数を買えるケースがあります。投資タイミングを分散することで、高値づかみのリスクを減らせます。
●積立投資の最大のメリットは「続けやすさ」
一括投資は「相場が下がってから買う」というタイミング判断が必要ですが、これは投資のプロでも難しいです。積立投資なら、毎月決まった日に自動で買い付けるだけなので、相場の動きを気にせず続けられます。
心理的なハードルが下がる点も大きなメリットです。
長期保有でリスクが平準化される仕組み
金融市場は短期的に大きく上下しますが、保有期間が長くなるほどリターンのばらつきが小さくなる傾向があります。
国内外の株式と債券に積立投資した場合の、保有期間別の運用実績データでは次のような違いが出ています。
●保有期間5年
年間収益率がマイナスになるケースが一定の頻度で発生します。短期間では元本割れのリスクが残ります。
●保有期間20年
過去のデータでは、ほぼすべてのケースで年率2〜8%のプラスに収束しています。長期で持つほど、結果が安定する傾向が見られます。
●複利効果が最大化されるのも長期保有
運用で得た利益を再投資することで、利益が利益を生む「複利」の効果が働きます。複利は時間が長いほど効果が大きくなるため、20〜30年単位で保有することで雪だるま式に資産が増える可能性が高まります。
つまり、短期的な値動きに一喜一憂せず、20年単位で持ち続けることが、結果的に最大のリスク対策になります。
今日から始める3ステップ
長期・積立・分散投資を始めるには、特別な知識や大きな資金は必要ありません。
●ステップ1:新NISA口座を開設する
運用益が非課税になる新NISAから始めるのが王道です。つみたて投資枠は年120万円、成長投資枠は年240万円まで投資できます。
●ステップ2:全世界株式インデックスファンドを選ぶ
代表的なのが「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」です。これ1本で世界中の株式に分散投資でき、信託報酬(保有コスト)も低く長期保有に向いています。
銘柄選びに迷ったら、まずはこの1本から始めると失敗しにくいです。
●ステップ3:毎月の積立額を設定する
月100円から始められるので、無理のない金額からスタートします。手取りの10〜20%を目安に、毎月自動引き落としで積み立てる設定にすると、意思の力に頼らず続けられます。
慣れてきたら少しずつ金額を増やしていくと、無理なく投資額を拡大できます。
- 定期預金20年で1.32% / 国際分散投資20年で79.9%と大きな差
- 「資産・地域・時間」の3つを分散するとリスクを抑えやすい
- 積立投資(ドル・コスト平均法)で高値づかみを回避・続けやすさが最大メリット
- 保有期間20年では過去ほぼすべてプラスに収束・複利効果も最大化
- 新NISA→全世界株インデックス→毎月積立の3ステップで始められる
始めるタイミングを待つより、今日から少しずつ動き出してみてください。新NISAなら月100円の積立から始められます。
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